腸活 ダイエット 腸活ダイエット 脂質制限

トランス脂肪酸の代替え油:パーム油にも注意が必要!?

2023-12-08

半年で15キロ痩せた
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365日で痩せる方法!

この記事の趣旨

第54話 「 腸活ー脂質改善編 第六話 」

前回、危険な油「 トランス脂肪酸 」について
徹底的に学びました。

世界中でトランス脂肪酸対策が進み
アメリカを含むいくつかの国ではすでに
使用を禁じているなか、日本ではどのような対策が取られているのか?

そしてトランス脂肪酸の代替え油として
注目を浴びている「 パーム油 」について
詳しく見ていきたいと思います!


さらに今回は最後に
「 取組み 」も発表します!

かなりハードな取組みになりますが
あなたが最高の腸内環境を手に入れて、約7ヶ月後。
すっきり痩せる為に、必須の取組みとなっています!

睡眠の改善を成功させることができた
あなたであれば必ず達成出来ます!!

気合いを入れて取り組みましょう♪

前回の記事はこちらから

このブログの趣旨

このブログでは

毎日1記事読んで
実践すれば、誰でも
365日ですっきり痩せられる!!


をテーマに

20年後、お年頃になって
ダイエットを志した娘( 今4歳 )に
私が正しいダイエットを教える!

といった構成で
意志薄弱な、私が
半年で15キロ痩せられた
ダイエット方法を公開しています。

ひろし(20年後)

今回は
トランス脂肪酸について
もう少し詳しく見た上で

最後に
取組みを発表するよ!

ハードな内容だから
覚悟しておいてね!

前回も言ったけど。
睡眠の改善に成功した
今の私を舐めないで!

余裕でクリアーする
自信があるわ。

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

結構ハードだよ?

余裕よ!
任せなさい♪

はるひ(20年後)

トランス脂肪酸に対する日本の対応

前回みたように、世界中でトランス脂肪酸対策は取られていて、アメリカなどでは使用を禁ずる国も出てきています。
では日本ではどのような対策がとられているのでしょうか?

農林水産省により、2005年~2007年の期間で、日本人のトランス脂肪酸摂取量を調べたところ
日本人がとっているトランス脂肪酸の平均的な量は、総摂取エネルギーの0.44~0.47%
( 総摂取エネルギーの1%よりも少なくすることがWHOの目標 )
欧米に比べて、もともと日本人はトランス脂肪酸摂取量が少ないため、規制する必要は特に無い!と発表しています!?

これによりいまだ。
日本では政府主導での、トランス脂肪酸を減らすための取り組みや、規制は一切行われていません。
そのうえで、下記の発表が成されています。

日本での取り組み

日本では、食品事業者が、食品に含まれるトランス脂肪酸を減らすための対策をしています。農林水産省が、平成26~27年度に食品中のトランス脂肪酸濃度を調査した結果、調査方法は一部違うものの、平成18~19年度の調査よりも、食品中の、トランス脂肪酸濃度が低い傾向にあることが確認できました。食品事業者による、トランス脂肪酸を減らすための対策の効果が現れていると考えられます。

元々、平均的な日本人の食生活では、トランス脂肪酸の摂取量が少ないから、政府主導としては一切対策を取らない。
調べてみた所、食品業者独自で対策を取り、トランス脂肪酸の含有率は減ってきているようだし問題ない。

ようするに、政府としては何もしていないけど、業者が勝手に危機感を持って対策したおかげで、成果も出ているようだ・・・
という発表です。笑

大丈夫なのでしょうか?
詳しく政府の言い分を、見ていきましょう。

日本ではトランス脂肪酸の摂取量がそもそも少ない

確かに日本人の平均トランス脂肪酸摂取量は、政府の言うようにWHOの「 総摂取エネルギーの1%よりも少なくする 」という目標をクリアーしているのかもしれません。

しかし超高齢化社会の中で、トランス脂肪酸を多く含むであろう脂質の多い食品を好み、多く食べているのは、どう考えても、少数派の若い世代の人達です。この人達は大丈夫なのでしょうか?

2012 年 2月に食品安全委員会が発表した、新開発食品評価書「 食品に含まれるトランス脂肪酸 」から、年齢別のトランス脂肪酸摂取量を見てみましょう。

トランス脂肪酸:摂取量の平均( 総エネルギー摂取量に対する割合 )

 15~19歳20~29歳30~39歳40~49歳50~59歳60~69歳70歳以上
男性0.36%0.31%0.28%0.27%0.25%0.23%0.24%
女性0.38%0.37%0.36%0.34%0.31%0.27%0.26%
新開発食品評価書「 食品に含まれるトランス脂肪酸 」より

年齢別トランス脂肪酸の平均摂取量を見て見ると、若い世代ほど多く摂取している傾向はありますが、WHOの定める総摂取カロリーの1%という摂取基準から見れば、全く問題ないレベルというのは確かなようです。

トランス脂肪酸:摂取量95パーセンタイル値( 総エネルギー摂取量に対する割合 )

 15~19歳20~29歳30~39歳40~49歳50~59歳60~69歳70歳以上
男性0.79%0.74%0.66%0.64%0.58%0.59%0.60%
女性0.82%0.85%0.79%0.76%0.71%0.64%0.62%
新開発食品評価書「 食品に含まれるトランス脂肪酸 」より



しかも、比較的沢山トランス脂肪酸を多く摂取している人達。
95パーセンタイル値( 上位5%に位置するサンプルの値 )で見ても、どの年代を見ても1%以内に、おさまっていて、全世代の男性の平均で0.7%、女性で0.75%となっています。

表にはありませんが、95パーセンタイル値の、1~6歳の男女では1.06%と、基準値である1%を超えていますが、それ以外の世代では超えていません。

こうして見ると、たしかにトランス脂肪酸を摂り過ぎている人など、2012年の時点で日本にはほとんど存在しないかのようにすら見えます。

食品会社独自の対策のおかげでトランス脂肪酸摂取量は減ってきている。


では政府の発表している、食品会社独自の対策が取られているおかげで、トランス脂肪酸の摂取量が減ってきているようだ!
ということについて、もう少し突っ込んで見てみましょう。

少し過去に遡って学術誌に掲載された、2002~2003年に行われた、トランス脂肪酸の摂取調査結果の報告内容をみてみると・・・

成人 225 人( 30 歳以上 )について、16 日間の食事摂取記録を用いて年齢別及び性別のトランス脂肪酸摂取量を推定した結果、平均では WHO の勧告( 目標 )基準を超えないものの、男性の 5.7%、女性の 24.4%がエネルギー比 1%を超えたトランス脂肪酸を摂取しており、特に都市部在住の 30~49 歳の女性の摂取量が多かった。

最終更新日:平成 22 年 12 月 16 日 食品安全委員会 ファクトシートより

と報告されていて、2003年の時点では、男性の6%弱。女性では約4人に一人がWHOの示す基準値を超えている。
という調査結果が出ているのです。

たしかにデータだけ見ると、2006年のデータは2002~3年に行われた調査結果のデータと比べると、随分と改善されたように見えますが、これらの調査は実験毎に、サンプルされた食品が違ったり、評価基準が違っていたりするため、正確な比較は難しく、実際、改善したのかどうかは、分からないというのが現実のようです。


では食品会社の独自の対策により、食品自体が含んでいるトランス脂肪酸は実際に減ったのか?を、マーガリンとそれを加工した油脂で、2006年と2010年で比較してみましょう。

トランス脂肪酸含有量:100g中の平均値

食品名2006年2010年減少率
マーガリン( 一般用 )5.90g3.13g約47%減
マーガリン( 業務用 )9.04g0.82g約91%減
ファストスプレッド( 一般用 )4.97g2.01g約60%減
ファストスプレッド( 業務用 )6.77g3.87g約84%減
ショートニング( 一般用 )21.1g3.38g約84%減
ショートニング( 業務用 )13.1g0.59g約95%減
新開発食品評価書「 食品に含まれるトランス脂肪酸 」より

2006年と2010年の調査では、その間にかなり対策が進んだことが、うかがえる結果です。
業務用のマーガリンやショートニングは、なんと90%を超えるトランス脂肪酸カット率です!

確かに政府の発表通り、平均的な日本人の食生活では、トランス脂肪酸の摂取量が少ないうえに、食品業者独自で対策を取った結果、食品におけるトランス脂肪酸の含有率も減ってきているようです。

政府主導での対策は必要ない!
というのも、分からないではない結果ですが、2010年度一般用マーガリンのメーカー別の、トランス脂肪酸含有量の最大値では12.2g。
業務用のファストスプレッドでは13.5g・・・といった高い数値を示しているものもあり、全てのメーカーや商品で対策が取られたわけではない!
ということに注意が必要です。

2024年現在、さらなる対策が進んでいることを期待します。

日本でも
トランス脂肪酸対策は
実際に進んでいるようだし。
ひとまず安心ね?

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

そうだね!
次はトランス脂肪酸の
代替え油として使われている
「 パーム油 」について
見ていこう!

トランス脂肪酸の代替え油:パーム油も健康的な油とは言えない?

このように、食品中のトランス脂肪酸が減ってきているのは事実なのですが・・
その裏で、さらなる問題が起きているのです。

詳しくみていきましょう。

トランス脂肪酸の代替え油「 パーム油 」ってどんな油?

日本のスーパーでもトランス脂肪酸フリーと、表示されているマーガリンや加工食品などを、ちらほら見かけるようになってきました。
これらトランス脂肪酸対策の取られた食品は、トランス脂肪酸の代替油として、一般的に 「 パーム油 」 という油が使われています。

 「 パーム油 」
これまた耳慣れない名前かも知れませんが、なんと日本で使用される、食用の植物油の約3割!
菜種油( 約4割 )に次いで2番目にたくさん消費されているポピュラーな油です。 

 パーム油は、アブラ椰子という植物の実からとれる油で、チョコレートやマーガリンなどに使用すれば、口溶けがなめらかになる。
加熱してカップラーメンの麺、フライドポテトを揚げれば、酸化しにくくカリッと揚る。

固めても溶かしても使える、まさにトランス脂肪酸の代替え油としてふさわしい、万能な油なのです。 

このため一般家庭で使用されることはほぼなく、主に食品メーカーで食品の製造、加工時に使用されています。

 そして成分表示では 「 パーム油 」 と表示されることはなく「 植物油脂 」や 「 植物油 」 などと表示されるため、年間に日本人一人あたり4kgも摂取している!と言われているポピュラーな油にも関わらず、存在がほとんど知られていないことから 「 見えない油 」 とも言われています。

パームオイルの問題点1 飽和脂肪酸

トランス脂肪酸が、代替えの油「 パーム油 」へ変わってきているのであれば安心ですね・・・
と思われるかも知れませんが、ちょっとお待ちください。

この 「 パーム油 」 じつはいくつか問題を抱えているのです。 
まず一つは、脂肪酸のほぼ半分が「 飽和脂肪酸 」だと言うこと。

飽和脂肪酸
基本的に動物性の脂質に多く含まれる脂肪酸。
常温で固体で、人間の体内でも固まりやすく血液をドロドロにし、動脈硬化の原因となる。
食べ過ぎに注意すべき油。

【 関連投稿:ダイエット中も肉はしっかり食べよう。ただ飽和脂肪酸の摂り過ぎに注意! 】

前々回「 飽和脂肪酸 」を多く含む食品( 肉 )を食べすぎると
腸内環境が悪化して、LDL( 悪玉 )コレステロール値が上がりやすくなり、血管疾患や心疾患の原因になる。

特に日本人は飽和脂肪酸の影響を受けやすいため、摂り過ぎないよう、肉はできるだけ牛肉を避け、鳥や豚を選び食べ過ぎに注意しましょう!
ということを、取組みとして発表しました。

しかし、いくら肉を食べ過ぎないように気を付けていたとしても。
パーム油で加工された食品を食べていれば、肉を食べ過ぎる以上に「 飽和脂肪酸 」を過剰摂取してしまう!
といったことに、なりかねません。

実際、日本人の飽和脂肪酸の過剰摂取が、いま問題視されているのですが、それはこのトランス脂肪酸の代替え油、パーム油が原因の一つだと考えられているのです。


口にすると、腸内環境が悪化して、LDL( 悪玉 )コレステロール値が上がりやすくなり、血管疾患や心疾患、肥満の原因になっているトランス脂肪酸の代わりに、食べ過ぎると同じ問題を引き起すことになる、飽和脂肪酸の過剰摂取を起こしてしまう・・・


トランス脂肪酸対策は、なんとも微妙な結果を招いているのです。



では、トランス脂肪酸がパーム油に置き換えられたことで、どのくらい飽和脂肪酸が増えたのか?
マーガリンとそれを加工して作られる油脂で、それぞれ見てみましょう。

飽和脂肪酸含有量:100g中の平均値

食品名2006年2010年飽和脂肪酸増加率トランス脂肪酸減少率
マーガリン( 一般用 )22.4g23.3g微増約47%減
マーガリン( 業務用 )29.9g40.9g約4割増約91%減
ファストスプレッド( 一般用 )27.2g25.8g微減約60%減
ファストスプレッド( 業務用 )21.7g25.1g微増約84%減
ショートニング( 一般用 )19.8g47.3g2倍以上増約84%減
ショートニング( 業務用 )23.9g45.4g約9割増約95%減
新開発食品評価書「 食品に含まれるトランス脂肪酸 」より

脂質がカットされて作られるファストスプレッドでは、飽和脂肪酸の含有量はほぼ横ばいといったところですが、マーガリンやショートニングではかなり増えたということが分かります。

さらに日本人がどれほど飽和脂肪酸を摂り過ぎているのか?
飽和脂肪酸の年代別摂取量を見てみましょう。
ちなみに、飽和脂肪酸の健康的な推奨摂取量は、総摂取カロリー中7%まで。となっています。

飽和脂肪酸:平均摂取量( 総エネルギー摂取量に対する割合 )

 15~19歳20~29歳30~39歳40~49歳50~59歳60~69歳70歳以上
男性7.6%7.1%6.6%6.4%6.1%5.7%5.8%
女性8.0%7.6%7.5%7.1%6.6%6.2%6.0%
新開発食品評価書「 食品に含まれるトランス脂肪酸 」より


なんと飽和脂肪酸は、男性では30歳未満の男女で基準値を超えて摂取していて、女性では50歳未満の全世代で取り過ぎている。
そしてやはり、若い世代ほど摂り過ぎている傾向にある。

という結果なのです。

飽和脂肪酸:摂取量95パーセンタイル値( 総エネルギー摂取量に対する割合 )

 15~19歳20~29歳30~39歳40~49歳50~59歳60~69歳70歳以上
男性12.3%12.0%11.3%11.1%10.5%10.1%10.4%
女性12.7%13.0%12.6%11.9%11.2%10.8%10.8%

そして、95パーセンタイル値( 上位5%に位置するサンプルの値 )で見ると・・・20代女性では基準値7%のなんと2倍近い13%
全世代でみても、基準値を大きく超えて摂取していることが分かります。

飽和脂肪酸は基本的に動物性の脂質に多く含まれる脂で、日本人の食生活が欧米化して、肉を多く摂取するようになったことも、飽和脂肪酸の摂取量が増えている一因ではあるのですが、トランス脂肪酸の代替え油として使用されているパーム油の影響も無視できないのです。

そしてパーム油が、かかえた問題はこれだけではありません。

パームオイルの問題点2 食品添加物

パームオイルが抱える、もう一つの問題が、輸出の際に長期間の船上輸送による酸化を防ぐために、酸化防止剤としてBHA( ブチルヒドロキシアニソール )という食品添加物が用いられていることです。

このBHAは、まだ動物実験段階ですが、ラットでは明らかに発癌性があることが確認されています。
しかも何故、癌が発生するのか?といったメカニズムは、いまだ解明されていない謎の物質なのです!!

これらのことからパーム油はトランス脂肪酸の健康的な代替油脂にはならない・・・と米国農務省( USDA )は発表しています。 

パームオイルの問題点3 環境へ負荷をかけている

さらにパーム油はもっと深刻な問題を抱えているのです・・・。
少しこのブログの趣旨からは、ずれた話になりますが、少しだけお付き合いください。

パーム油の原料、アブラ椰子は元々石鹸や洗剤などに使われる油脂を採るために、栽培されていました。

アブラ椰子は、ひまわり油や菜種油から摂れる油と比べ、耕作面積に対する油の生産量という点で見ると、非常に少ない面積で、多くの油を産出できる優秀な、産油植物なのですが、アブラ椰子は熱帯でしか育たないため、インドネシアやマレーシアといった熱帯に位置する東南アジアの国々に生産地が集中していたのです。

そんななかトランス脂肪酸の代替え油として、パーム油に注目が集まり、世界中でパーム油の消費量が爆発的に増えたことで、原産国のインドネシアやマレーシアではアブラ椰子のプランテーションを広げるために、森を切り拓き、なんとたった20年間で九州地方と同じ広さの原生林が失われました。

さらに泥炭地という湿地を開墾するために火を放つ 「 火入れ 」 による煙は海と国境を越え、近隣の国の人達にまで健康被害をもたらす程。

現在 「 火入れ 」 は法律で禁止されていますが、いまだにインドネシアで起きる森林火災の8割近くが、この 「 火入れ 」 が原因である可能性が高いと言われていて、いまだにインドネシアではプランテーションが拡大され続けています。


この森林伐採と火入れにより、ゾウ、オランウータン、トラなどの貴重な野生動物が住む場所を失っただけではありません。

森に暮らす、原住民までもが、何の保証もなく追い出される!
そして、元々森だった場所に出来たアブラ椰子農園で、劣悪な労働環境で働かされる人々!!

といった問題が起きているのです。


そして、その農園を経営しているのは、先進国の巨大資本で、大手出資社のなかには日本の企業も・・・
そのおかげで世界( 日本 )では、健康的・・・とは言えないかもしれないが、安くて、おいしいスナック菓子が食べられる。
と言う仕組みなのです。

SGDsとか、持続化可能な社会。
などと、口で言うのは簡単ですが、根の深い問題が世界には山積みなのです。

なお、このブログでは未来( 約10数年後 )の娘との会話・・・という形で進行していますが
これは、今現在の状況です。
未来には、これらの状況が改善されていることを願うばかりです。

いや。
浮かれて
聞き始めたけど・・・

何の救いもない
悲しい話になったわね。

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

これが豊かな世界の現実さ。
それでも春陽は
安価なスナック菓子を
食べ続けるかい?

確かに。
考えちゃうわね。

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

でしょ?

トランス脂肪酸とパーム油の日本における問題点 まとめ

日本人はトランス脂肪酸やパーム油に対しての知識が足りていない

たしかに政府の言うように、日本でWHO 発表の基準摂取量を超えてトランス脂肪酸を摂取している人の数は、かなり少ないということも、食品会社独自の対策により、食品が含むトランス脂肪酸量が、減ってきているということも事実です。

しかし2024年現在も、日本ではトランス脂肪酸に対する政府主導の規制は一切無いため、口にする食事にトランス脂肪酸が使用されている!
なんてことがあっても不思議ではない状況であるのも事実なのです。

そしてトランス脂肪酸対策が取られていたとしても。
代わりに使用されているパーム油は、日本人が飽和脂肪酸を摂り過ぎる原因となっていて、危険な酸化防止剤が添加されたグレーな油です。

あなたは、今回この記事を読むまで、トランス脂肪酸やそれを取り巻くこのような状況について、どれ程の事を知っていましたか?

初めて聞いた!なんて人も少なくないハズです。
何故なら政府主導での対策が取られていない日本では、トランス脂肪酸の危険性がアナウンスされることは、ほぼないからです。

そのため世界中の人々がトランス脂肪酸の危険性を認識しているなか、日本人はトランス脂肪酸について聞いたこともない!
という人が大半を占めています。

これは非常に危険なことだとは思いませんか?

成分表示を見ても使用された油が特定出来ない

世界では、食品にトランス脂肪酸が使用されているかどうか?
多くの国で、トランス脂肪酸の含有率を表示することが義務づけられていて、消費者が使用された油が安全なものかどうかを、チェックして食品を選ぶというのは、既に常識になっているにもかかわらず。

日本では「 トランス脂肪酸の使用 」を表示する義務すらないため、たとえ成分表示をチェックして食品を選んだとしても!

使用されている油脂がトランス脂肪酸なのかパーム油なのか、それとも他の油脂なのか・・・?
正確に突き止めることが出来ない場合がほとんどなのです。

トランス脂肪酸やパーム油の害を主に受けているのは若年層

トランス脂肪酸もパーム油も、ファストフードや、安価なレストラン。
コンビニ弁当や、油であげたスナック菓子といった、脂質たっぷりな安価で便利で美味しい食品の加工に使われています。

そしてファストフードが大好きで、食事はハンバーガーかコンビニ弁当。
食後は必ずデザートでコンビニスイーツを食べて、おやつでポテチを毎日一袋開けています。
なんて脂質たっぷりな食事を摂っているのは、10代~30代半ばくらいまでの、若い世代が中心なのです。


と考えると・・・トランス脂肪酸を規制することなく野放しにしたり、それを取り巻く状況をアナウンスしないでいるのは、脂質たっぷりの食事をあまり好まない大多数( 中高年 )の人達にとって問題はなくとも、脂質の多い食品を好む、若い世代にとっては、決して安全とは言えない!それどころか非常に危険な状況だとも言えるのです!!

日本では若い世代ほど
不健康に
暮らしているなんて・・・

これからの日本
大丈夫かしら??

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

だから
まず学ぼう!

そして
正しい知識を持とう!
とくに若い人ほどね!!

で?どうすれば
トランス脂肪酸や
パーム油を口にせずに
生きていけるのかしら?

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

そろそろ見ていこうかな?

トランス脂肪酸とパーム油を口にしないために出来る事

加工食品を口にするのを控えよう

前回みたように、トランス脂肪酸は、不飽和脂肪酸( 常温で液体 )に水素を添加して飽和脂肪酸( 常温で固体 )化して作られる、加工油脂に発生します。

「 加工油脂 」の「 油脂( ゆし ) 」とは何か?というと、油は液体の「 あぶら 」。脂は固体の「 あぶら 」のことを指しています。

これを踏まえて、大量生産されていて、手軽に手に入り、安価で美味しい食品・・・
たとえば、油で揚げたお菓子、焼き菓子、レトルト食品や、惣菜、弁当などが、いま手元にあるならば、その成分表示を見てみましょう。

ほとんどのものに「 加工油脂 」や「 植物加工油脂 」「 植物油脂 」と書かれていないでしょうか?
この「 加工油脂 」や「 植物加工油脂 」は、マーガリンやショートニングに代表されるもので、トランス脂肪酸やパーム油を含む可能性が高いのです。

では「 植物油脂 」とは何でしょう?
植物から摂れるの油、不飽和脂肪酸は通常、常温で液体の「 油 」です。
では何故「 植物油 」ではなく「 植物油脂 」と表示されるのかというと、それは二つの理由が考えられます。

一つは植物油が加工され、脂になったから・・・ようするに植物油を加工して作られた加工油脂だということ。

もう一つは、パーム油だということ。
パーム油は、パーム椰子の実から採れる植物油の一つですが、椰子油は植物油であるにも関わらず常温で固体になる飽和脂肪酸も多く含んでいるため、そのためパーム油は「 植物油脂 」と表記されることが多いのです。

これらのことから「 植物油脂 」もトランス脂肪酸、もしくはパーム油である可能性が限りなく高い・・・
と言えるでしょう。


また中には 加工油脂( 国内生産 )、植物油脂( 国内生産 )などと書かれている場合がありますが、国産だから安心だ・・・
なんて思ってはいけません。
使用規制がない国内生産の植物油脂が、最もトランス脂肪酸である可能性が高いのです。

成分表示をしっかり見よう

  • ショートニング 」 
  • 「 マーガリン 」 
  • 「 ファストスプレッド 」 
  • 「 植物性油脂 」 
  • 「 植物加工油脂 」
  • 「 加工油脂 」    

基本的にこれらの表示がある食品は、トランス脂肪酸かパーム油が使用されている可能性が高いと思って間違いないでしょう。

となると・・・ほとんどの加工食品が全滅です。

外食を出来るだけ控えよう

腐りにくく保存が効いて、しかも安価で美味しく仕上がる!
という、食品を扱う全ての事業者にとって夢のような油、トランス脂肪酸とその代替え油であるパーム油は、食品加工業者だけでなく、レストランや居酒屋、ファストフードといった外食産業でも使用されることが多い油です。

仕事終わりの一杯!そのお供の唐揚。
ハンバーガーとポテト。
昼食に利用する、弁当屋さんのミックスフライ弁当。

実際これらに、どのような油が使用されているのかは、正確には分かりません。

しかし安価で保存が効き、使い勝手が良くしかも、美味しい油が・・・
これらの安価で便利で美味しい食品達に、使われている可能性は限りなく高い!

と言わざるを得ないのです。


安価な食品には、必ず安い理由があります。
安価でありながら、あなたの健康を真剣に考えて作られた食品なんてものは、残念ながら無いのだ。
ということを、心に留めておきましょう。

さらにこれら、安価で便利で美味しい食品の加工や調理に使われている油は
トランス脂肪酸やパーム油でなかったとしても・・・
もう一つの危険な油、酸化した油である可能性が高いのです。

それについては、第60話で詳しく説明しますので、ここでは触れません。

【 関連投稿「 サラダ油 」は危険な油?酸化した油を避けて健康的に痩せよう 】

ちょっと!
食べるもの
なくなるじゃない!
何食べろって言うのよ?

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

そうだね。
厳密にトランス脂肪酸と
パーム油を避けたければ・・・

一切の加工食品と
外食を断つことが
必要だろうね。

そんなこと
出来るわけ無いでしょ?

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

知ってる!
だから今回春陽に
挑戦してもらうのは・・・

油で揚げたスナック菓子を食べるのを止めよう

危険な油は、トランス脂肪酸やパーム油だけではありません。
じつは、もう一つ絶対口にしないで頂きたい油があるのです。

脂質編で制限するべき食品の全ては、もう一つの危険な油「 酸化油 」について、詳しく学んだ後に発表させていただくので、今回は手始めとして?緩めの取組みを発表したいと思います。


それはズバリ!
「 油で揚げたお菓子を一切止める 」というものです。


何処が緩めなんですか?
と思われるかも知れませんが・・・

できることなら「 油を使用した加工食品 」を口にすることを一切止めて下さい!
と言いたいところ。

しかし、そんなことが出来ない・・・
というのは私にも分かりますし、私自身そんなことは、出来ていません。


ということでまずは、全く食べる必要のない食品から止めていただきます。

手始めに「 油で揚げたお菓子 」を止めましょう。


次にマーガリン、ショートニングが使用されている食品は極力、口にしないように気を付けましょう!
と言うとパンやお菓子といった食品は全滅です。

パンはOKとしますが、マーガリン、ショートニングが使用されている「 菓子パン 」や「 お菓子 」は禁止!とさせていただきます。


もちろんですが、マーガリン・ファストスプレッド・コーヒーフレッシュなどの使用は止めて頂きます。

マーガリンは、バターもしくはオリーブオイル。
コーヒーフレッシュは、牛乳かバターで代用すると良いでしょう。

今回の取組み

  • マーガリン・コーヒーフレッシュ・ファストスプレッド は使用を中止する。
  • マーガリン・ショートニング、ファストスプレッドが使用された食品は、極力口にしないように気を付ける。
  • マーガリン、ショートニングが使用されている「 菓子パン 」や「 お菓子 」は全面禁止。
  • 油で揚げたお菓子は一切止める

むう。
ポテチは?

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

当然
アウトだね。

ドーナツは?

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

アウトだね。

無理な気がする。

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

最初の
自信は何処へ??

この程度で
弱気になって
どうするんだい?

もっともっとハードになるよ?

だから無理な気がする。

はるひ(20年後)
ひろし(20年後)

でも食べるべき " あぶら ” も
今後の取組みで出てくるんだよ?
それを知らずに
ここで離脱したら、勿体ないよ!!

春陽ならできるさ!!

そうだったわね。

脂質は食べるべき
栄養素だもんね。
食べても良い
油物が出てくるのよね・・・

そこに期待して
頑張ってみるわ!

はるひ(20年後)
次回の記事はこちらから

ポイント

循環器系の疾患を引き起こし
命に関わる心臓疾患の原因になると言う理由から
WHOが使用を禁止する要請を発表したことで
「( 人工 )トランス脂肪酸 」は
世界中で使用禁止の流れが広がっています。

しかし日本では、政府主導でのトランス脂肪酸対策は一切取られておらず
いまだに規制なく使用されているのが現状です。

トランス脂肪酸は、使用規制のない日本で暮らしている限り。
何処で口にしているか分からない、危険な油です。

加工食品の成分表示を見て原材料に
マーガリンやファストスプレッド、ショートニングといった表示があれば
トランス脂肪酸が含まれている疑いが高まるのですが

加工食品で「 植物油脂 」「 加工油脂 」といった表示がされている場合
それがどのような油なのか、正確に知ることは出来ません。
そしてそれは、トランス脂肪酸である可能性が高いと言わざるを得ません。

またトランス脂肪酸の代替え油「 パーム油 」が使われていたとしても・・・
このパーム油も、成分の半分以上が「 飽和脂肪酸 」という問題を抱えた油なのです。

「 植物油脂 」「 加工油脂 」と記載のある油が、トランス脂肪酸であろうと、パーム油であろうと・・・
どちらにしても健康上、問題を抱えた油が使用されていることは、間違いないのです。

また、安価で美味しい、外食産業で使用されている油も
トランス脂肪酸やパーム油が使われている可能性は、高いと言わざるを得ないでしょう。

トランス脂肪酸、パーム油といった問題のある油を口にしないためには
加工食品を一切口にしない。
外食も一切しない。

ということが必要になります。

しかしそのようなことは、不可能です。
そのため、これらの問題のある油を少しでも減らすために
食べる必要の無い食品と代替え出来る食品をまず禁止させて頂きます。

まずはマーガリンとコーヒーフレッシュは禁止です。
マーガリンはバターやオリーブオイル。
コーヒーフレッシュは牛乳かバターに置き換えましょう。

さらに市販の油で揚げたお菓子を禁止させていただきます。
ファストフードのドーナツ、フライドポテトなども、もちろんアウトです。
なかなかハードな取り組みになると思いますが
言っておきます。

まだまだ序の口です。
この程度で音を上げないように
付いて来て下さいね!!

次回から、もう一つの絶対に口にしてはいけない油
「 酸化油 」について見ていきますよ!!
お楽しみに♪

  • この記事を書いた人

はるのひうらら

2020年3月13日。 45歳で待望の娘を授かり「 45年後娘と世界一周旅行へ行く 」という目標を立てたことで、健康になろうと「 生活習慣の改善 」を行ったら・・・なんと!たった半年で15キロのダイエットに成功!!意志が弱く何事も継続出来なかった私が編み出したダイエット方法を【 3日に一記事読んで実践すれば365日で綺麗に痩せられる! 】をテーマに公開しています。ダメ人間だった私に出来たのだから、あなたも必ず痩せられます!性別、年齢問わずに必ず痩せられる・・・そのワケは!?

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